綴る幸せは創作童話をおとどけします。
ピカピカのお鍋
「ねぇ、ママ。このお鍋ピカピカだね」
「このお鍋は思い出がいっぱいあるのよ。パパが買ってくれてね、このお鍋で作ったものは、おいしい おいしいって食べてくれたのよ。もちろん、今もね」
「ふ~ん。じゃぁ、昨日の肉じゃがも?」
「ええ。もちろん、そうよ。かおるの好きなハンバーグもこのお鍋が作ってくれるのよ。かおるが、生まれる前にね、このお鍋でごはんを作っていて、いい匂いがわかるのか、ママのお腹がピクピク動いたわ。パパが、きっとこの子は食いしんぼうだぞって、笑ってた」
かおるはしげしげと、ピカピカのお鍋を見つめていた。
(あれ~。このお鍋にうつる部屋は大きいなぁ)
かおるが振り返ってみてもいつもの部屋でした。
(どうしてかなぁ?)とかおるは思いました。
と、その時、となりの部屋で、バタンと音がしました。
かおるはびっくりして、となりの部屋に行きました。
ママが倒れています。
「ママ、ママ。」かおるは必死で呼びました。
青い顔をしたママが小さい声で「だいじょうぶ」と言いました。
それからママは寝込んでしまいました。
次の日もその次の日も。
パパは出張でまだ帰ってきません。
かおるは、どうすればいいのか、考えました。
ママのために、何かおいしい物を作ろうと。
あのピカピカのお鍋ならきっとおいしい物が、できるにちがいないと思いました。
あのピカピカのお鍋でおじやを作ろうと思いつき、さっそく、ごはんと卵と、ママが作ってあったおだしを用意しました。
いざ、それをお鍋に入れようとしたとき、かおるは気づいたのです。
お鍋にうつっている部屋は小さくなっています。そして、お鍋はくもっていて、ピカピカではありません。
かおるは材料を入れる前にそのお鍋を一生懸命みがきました。それからおじやを作ってママに食べてもらいました。
次の日には、ママが起き上がれるようになり、パパも出張から帰ってきました。
またママが、お鍋を使ってお料理をします。
食いしんぼうのかおるは、お腹いっぱい食べました。
かおるもママもパパも、ニコニコしています。
かおるがお鍋を見ると、前のようにピカピカで、かおるたちが大きくうつっています。
かおるは、良かったと思い、ピカピカのお鍋さんに、ありがとうと、手をあわせました。
今日もお鍋さんは、ピカピカでみんなの心をうつします。
ピカピカのお鍋
「ねぇ、ママ。このお鍋ピカピカだね」
「このお鍋は思い出がいっぱいあるのよ。パパが買ってくれてね、このお鍋で作ったものは、おいしい おいしいって食べてくれたのよ。もちろん、今もね」
「ふ~ん。じゃぁ、昨日の肉じゃがも?」
「ええ。もちろん、そうよ。かおるの好きなハンバーグもこのお鍋が作ってくれるのよ。かおるが、生まれる前にね、このお鍋でごはんを作っていて、いい匂いがわかるのか、ママのお腹がピクピク動いたわ。パパが、きっとこの子は食いしんぼうだぞって、笑ってた」
かおるはしげしげと、ピカピカのお鍋を見つめていた。
(あれ~。このお鍋にうつる部屋は大きいなぁ)
かおるが振り返ってみてもいつもの部屋でした。
(どうしてかなぁ?)とかおるは思いました。
と、その時、となりの部屋で、バタンと音がしました。
かおるはびっくりして、となりの部屋に行きました。
ママが倒れています。
「ママ、ママ。」かおるは必死で呼びました。
青い顔をしたママが小さい声で「だいじょうぶ」と言いました。
それからママは寝込んでしまいました。
次の日もその次の日も。
パパは出張でまだ帰ってきません。
かおるは、どうすればいいのか、考えました。
ママのために、何かおいしい物を作ろうと。
あのピカピカのお鍋ならきっとおいしい物が、できるにちがいないと思いました。
あのピカピカのお鍋でおじやを作ろうと思いつき、さっそく、ごはんと卵と、ママが作ってあったおだしを用意しました。
いざ、それをお鍋に入れようとしたとき、かおるは気づいたのです。
お鍋にうつっている部屋は小さくなっています。そして、お鍋はくもっていて、ピカピカではありません。
かおるは材料を入れる前にそのお鍋を一生懸命みがきました。それからおじやを作ってママに食べてもらいました。
次の日には、ママが起き上がれるようになり、パパも出張から帰ってきました。
またママが、お鍋を使ってお料理をします。
食いしんぼうのかおるは、お腹いっぱい食べました。
かおるもママもパパも、ニコニコしています。
かおるがお鍋を見ると、前のようにピカピカで、かおるたちが大きくうつっています。
かおるは、良かったと思い、ピカピカのお鍋さんに、ありがとうと、手をあわせました。
今日もお鍋さんは、ピカピカでみんなの心をうつします。
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